ビリヤードをしていると、手球と狙いたい的球の間に別の球があって、直接狙えないことがあります。
そんなときに使えるのが、クッションを利用したショットです。
手球をいったんクッションに当て、跳ね返った手球を的球に当てます。
初めて挑戦すると、
「クッションのどこを狙えばいいの?」
「鏡みたいに同じ角度で跳ね返るの?」
「強く撞いた方がいいの?」
など、意外と分からないことが多いと思います。
私自身、障害となる球がある場面では、ジャンプショットよりクッションを使って狙う方が好きです。
クッションから回して狙った球にうまく当たると、なかなか気持ちがいいものです。
この記事では、難しい計算はできるだけ使わず、初心者向けにクッションショットの基本的な考え方や狙い方を紹介します。
クッションショットとは?
クッションショットという言葉は、クッションを利用するさまざまなショットに使われます。
この記事では主に、
手球 → クッション → 的球
というショットについて説明します。
たとえば、手球と的球の間に邪魔な球があり、直接的球を狙えないとします。
そんなとき、手球をいったんクッションへ当て、跳ね返ってきた手球を的球へ当てる方法です。
前回紹介したジャンプショットとは違い、手球を空中に飛ばす必要はありません。
障害球を「飛び越える」のではなく、**「クッションを使って回り込む」**イメージです。
基本は「入った角度と跳ね返る角度」
クッションショットを考えるとき、最初に覚えておきたいのが、
「入射角と反射角」
という考え方です。
簡単にいえば、
クッションに入っていく角度と、跳ね返っていく角度は、おおよそ同じ
と考える方法です。
たとえば、斜め45度くらいでクッションへ入っていけば、反対側へも同じくらいの角度で跳ね返る、と考えます。

これだけでも、クッションのどのあたりを狙えばよいのか、かなりイメージしやすくなります。
ただし、実際のビリヤードでは必ず同じ角度で返ってくるわけではありません。
撞く強さ、手球の回転、クッションの状態などによって、跳ね返る方向は変化します。
まずは「だいたい同じ角度」という基本から覚えるのがおすすめです。
まずは無回転に近い状態で考える
クッションショットを覚えるときに、いきなりひねりを使うと難しくなります。
右や左のひねりを加えると、クッションに当たったあとの手球の進む方向が変わるからです。
最初はできるだけ左右のひねりを使わず、手球の中心付近を撞いてクッションの反射を確認するのがおすすめです。
同じような配置を何度も撞いてみると、
「この辺に当てると、この辺に戻ってくる」
という感覚が少しずつ分かってきます。
ただし、実際に狙った的球へ正確に当てるのは簡単ではありません。
クッションへの狙いが少しずれただけでも、跳ね返ったあとのコースは変わります。さらに、手球が的球の中心から少しずれた場所に当たれば、当然その後の動きも変わってきます。
頭の中では「この角度で入れば、この辺に返ってくる」と分かっていても、それを実際のショットで再現するのは意外と難しいものです。
だからこそ、狙ったとおりにクッションから手球が返ってきて、的球にうまく当たったときは気持ちがいいものです。
撞く強さでも跳ね返り方は変わる
クッションショットで難しいのが、撞く強さです。
同じ場所を狙ったつもりでも、弱く撞いたときと強く撞いたときでは、手球の動きがまったく同じになるとは限りません。
さらに、手球には転がりや回転があるため、単純な「入射角=反射角」だけでは説明できない動きをすることがあります。
そのため初心者のうちは、
毎回できるだけ同じくらいの強さで撞いてみる
のがおすすめです。
まず基準となる強さを決めて、それから少しずつ強さを変えてみると、クッションからの変化が分かりやすくなります。
ひねりを使うとさらにコースを変えられる
クッションショットに慣れてくると、手球に左右の回転、いわゆるひねりを加えることで、クッションから出たあとのコースを変えられるようになります。
たとえば、手球に右回転や左回転を与えると、クッションに当たったときにその回転の影響を受け、無回転の場合とは違った方向へ進みます。
これは非常に便利なのですが、初心者にとっては一気に難しくなる部分でもあります。
狙う場所だけでなく、
クッションへの角度 × 撞く強さ × 手球の回転
を考えなければならないからです。
ですので、最初は無理にひねりを使わなくても大丈夫だと思います。
まずは基本的な反射を覚えてから、少しずつひねりを試していく方が分かりやすいです。
初心者におすすめの練習方法
最初から試合中の難しい配置で練習する必要はありません。
おすすめなのは、手球と的球を簡単な位置に置いて、1クッションで的球に当てる練習です。
最初はポケットに入れる必要もありません。
「狙った的球に当てられた」
だけでOKです。
慣れてきたら手球や的球の位置を少しずつ変えてみます。
この練習を繰り返すと、クッションのどこへ手球を入れれば、どの方向へ戻ってくるのかが少しずつ分かってきます。
そして、
「この角度なら、あの辺に当てればいいかな」
と感覚的に予測できるようになってきます。
ジャンプショットとクッション、どちらを使う?
手球と的球の間に障害球がある場合、状況によってはジャンプショットでもクッションでも狙えます。
ジャンプショットなら、障害球を直接飛び越えることができます。
一方、クッションを使えば、障害球の横を回り込むように的球を狙えます。
どちらが正解というわけではなく、配置や自分の得意なショットによって選択は変わります。
私の場合は、クッションを使う方が好きです。
狙ったクッションへ手球を入れて、予想したコースを通って的球に当たったときは、
「読みどおり!」
という感じがして気持ちいいです。
個人的には、ジャンプショットとはまた違ったかっこよさがあると思っています。
ジャンプショットについては、別の記事でルールやバックスピンとの違いも紹介しています。
障害球を飛び越えるジャンプショットについては、**「ビリヤードのジャンプショットはファール?打ち方と注意点」**で詳しく紹介しています。
クッションショットは経験も大切
クッションショットには、計算方法やさまざまなシステムがあります。
ただ、初心者のうちはすべてを覚える必要はないと思います。
まずは、
「この角度でクッションに入れると、この辺に返ってくる」
という経験を増やしていくことが大切です。
ビリヤード台によってクッションの反発やクロスの状態も違うため、実際に撞いてみることで分かることもたくさんあります。
難しい計算を覚える前に、同じ配置を何度か試して感覚をつかんでみるのも面白いと思います。
まとめ
クッションショットは、直接狙えない的球へ手球を当てるための便利な方法です。
基本的な考え方は、
「クッションに入っていく角度と、跳ね返る角度を考える」
ことです。
初心者のうちは、まず「入射角と反射角はおおよそ同じ」と考えて、ひねりを使わずに1クッションから練習してみると分かりやすいと思います。
慣れてきたら、撞く強さやひねりによって手球のコースがどう変わるのかを試してみると、さらにクッションショットの面白さが分かってきます。
そして、手球と的球の間に邪魔な球があったとき、
「ジャンプするしかない」
ではなく、
「クッションから行けないかな?」
と考えられるようになると、ビリヤードの選択肢が一つ増えます。
クッションを使って狙いどおりに的球へ当てられたときは、なかなか気持ちいいですよ。
