ビリヤードのファールとは?初心者が覚えておきたい基本ルール

ビリヤードで手球がポケットに入りファールになった場面のイラスト ビリヤード

ビリヤードを始めたばかりの頃は、

「今のってファール?」
「手球がポケットに入ったらどうなるの?」
「球に手が触れたらダメ?」

など、意外と分からないことが多いと思います。

私もビリヤードを始めた頃は、球を入れることばかり考えていて、細かいファールまではよく分かっていませんでした。

この記事では、ビリヤード初心者向けに、ゲーム中によく起こるファールを分かりやすく紹介します。

※ビリヤードにはナインボール、エイトボールなどさまざまなゲームがあり、採用するルールによって扱いが異なる場合があります。ここでは主にポケットビリヤードで知っておきたい基本的な考え方を紹介します。

手球がポケットに入る「スクラッチ」

もっとも分かりやすいファールの一つです。

的球を狙って撞いたあと、白い手球までポケットに入ってしまうことがあります。

これを一般にスクラッチと呼びます。

「狙った球は入ったから成功!」と思っても、手球まで落ちてしまった場合はファールです。

初心者のうちは、的球を入れることに集中するあまり、手球がどこへ進むかまで考えられず、スクラッチしてしまうことも珍しくありません。

的球と手球が両方入ったらどうなる?

的球をポケットできても、同時に手球までポケットに入ってしまった場合はどうなるのでしょうか。

ゲームによって細かなルールが異なるので、ナインボールとエイトボールを例に見てみましょう。

ナインボールの場合

たとえば1番ボールをポケットしたものの、同時に手球もポケットに入ってしまった場合はスクラッチとなり、相手の番になります。

相手は手球をテーブル上の好きな位置に置いて次のショットを始めることができます。これを「ボール・イン・ハンド」といいます。

そして、ポケットに入った1番ボールは戻しません。

つまり、

1番+手球が入る

1番は戻さない

相手が手球を好きな位置に置く

次に残っている最小番号の球(たとえば2番)から狙う

という流れです。

ただし、ファールショットで9番ボールが入った場合は扱いが異なり、9番ボールはスポットに戻します。

エイトボールの場合

エイトボールでも、自分のグループの的球をポケットしたのと同時に手球がポケットに入ってしまった場合は、スクラッチとなりファールです。

たとえば、自分がソリッド(1~7番)を狙っていて、

3番+手球が入る

3番はポケットされたまま

相手の番になる

相手は手球を好きな位置に置いてプレーを再開する

という流れになります。

つまり、「自分の的球が入ったから、そのまま自分の番が続く」というわけではありません。

手球も一緒に入ってしまった時点でファールとなり、相手にプレー権が移ります。

なお、8番ボールが絡む場合は別です。

8番ボールを狙う段階で、8番をポケットすると同時に手球もスクラッチした場合などは勝敗に関わるため、通常の的球とは扱いが異なります。

8番ボールについては、別の記事で詳しく紹介したいと思います。

エイトボールの基本的なルールについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

手球をキューで二度撞いてしまう

1回のショットで、キュー先が手球に二度触れてしまうのが、いわゆる二度撞きです。

特に手球と的球が非常に近いときには注意が必要です。

見た目では分かりにくいこともあるため、初心者には少し難しいファールの一つだと思います。

→ 今後「ビリヤードの二度撞きとは?」で詳しく解説予定です。

球に手や服などが触れてしまう

プレー中、球にうっかり手が触れてしまったり、服やキューの一部が触れてしまったりすることがあります。

WPAルールでは、プレー中の球に手や服、髪、チョークなどが触れて球を動かしたり、進路を変えたりすることはファールとなります。

一方、仲間同士で遊ぶ場合などでは独自のルールでプレーしていることもあるため、事前に確認しておくと安心です。

特に初心者の場合、テーブルに手をついたときなどに別の球を動かしてしまうことがあるので注意しましょう。

正しい球に最初に当たらない

ゲームによっては、手球を最初に当てなければならない球が決まっています。

例えばナインボールでは、テーブル上に残っている最も番号の小さい球に手球を最初に当てる必要があります。

別の球に先に当たってしまった場合はファールです。

ただし、最初に正しい球へ当てたあと、別の球がポケットに入ること自体は認められています。

このあたりがナインボールの面白いところでもあります。

球がクッションに届かない

「ちゃんと狙った球に当てたからOK」と思ってしまいがちですが、それだけでは不十分な場合があります。

WPAルールでは、ショットで球が1個もポケットされなかった場合、手球が的球に当たったあと、手球またはいずれかの的球がクッションに届かなければファールとなります。

初心者同士で遊んでいると、見落としやすいルールの一つです。

私自身、20年以上ビリヤードをやっていますが、ルールブックをきちんと確認するまで、このルールを知りませんでした。

しかも、これまで一緒にプレーしてきた中で、このルールを指摘された記憶もほとんどありません。

意外と知らずにプレーしている人も多いルールなのかもしれません。

球が動いている間に次のショットをする

テーブル上の球がまだ動いている状態で次のショットをしてはいけません。

完全に球が止まってから次のショットを行います。

WPAルールでも、プレー中の球が動いている、または回転している間に次のショットを始めることはファールとされています。

急いでプレーする必要はありませんので、すべての球が止まったことを確認してから撞きましょう。

球がテーブルの外へ飛び出してしまう

強く撞いたときなどに、手球や的球がテーブルの外へ飛び出してしまうことがあります。

手球がテーブル外へ出た場合はファールです。また、的球をテーブル外へ飛び出させた場合もファールとなります。

その後、その球を戻すのかどうかはゲームによって異なります。

特に強いブレイクショットなどでは球が跳ねることもあるため注意しましょう。

ジャンプショットはファール?

ここは初心者には少し意外かもしれません。

障害となる球を飛び越えるジャンプショットそのものが、必ずしもファールというわけではありません。

正しいジャンプショットは、キューを立て気味にして手球を上から撞き、手球をラシャに反発させてジャンプさせます。

一方、手球を下からすくい上げるような撞き方とは区別されます。

また、ルール上認められているジャンプショットでも、ラシャや設備を傷める可能性などからジャンプショットを禁止しているビリヤード場もあります。

「ルール上できる」と「そのお店でやっていい」は別なので、お店のルールを確認しましょう。

→ 詳しくは「ビリヤードでジャンプショットはやっていい?」で解説予定です。

マッセはファール?

手球に強い回転をかけて大きくカーブさせるマッセショットも、「マッセだから即ファール」というものではありません。

ただし、こちらもお店によっては禁止されている場合があります。

キューを立てて撞くため、やり方によってはラシャを傷めてしまう可能性があるからです。

初心者が「一度やってみたい!」と思うショットでもありますが、勝手にやらず、お店に確認するのがいいでしょう。

→ 詳しくは「ビリヤードでマッセはやっていい?」で解説予定です。

ファールしたらどうなる?

ファール後の処理はゲームの種類や採用しているルールによって異なります。

ナインボールでは、通常のファールが発生すると相手の番になり、相手は手球をテーブル上の好きな位置に置いてプレーを再開できます。

これが**「ボール・イン・ハンド」**です。

ただし、ゲームの種類やブレイク時など、状況によって処理が異なることがあります。

そのため、

「ファール=必ずこうなる」

と覚えるよりも、プレーするゲームのルールとセットで覚えるのがおすすめです。

初心者は全部覚えなくても大丈夫

ビリヤードを始めたばかりなら、最初から細かなルールをすべて暗記する必要はないと思います。

まずは、

手球をポケットに落とさない
正しい球に最初に当てる
球に触らない
球が止まってから撞く

といった基本的なところから覚えていけば十分です。

プレーしているうちに、

「今のはファールなの?」

という場面が出てきます。

その都度ルールを覚えていく方が、自然に身につくと思います。

まとめ

ビリヤードにはさまざまなファールがあります。

最初は少し難しく感じますが、実際にプレーしながら覚えていけば、それほど難しいものではありません。

また、競技ルール上認められているショットでも、ビリヤード場では禁止されていることがあります。

特にジャンプショットやマッセなどを試してみたい場合は、お店のルールを確認してから行いましょう。

今後このブログでは、

「ジャンプショットはやっていい?」
「マッセはやっていい?」
「二度撞きって何?」
「空振りしたらファール?」

など、ビリヤードをしていて「これってどうなの?」と思うルールを一つずつ紹介していきます。

参考:WPA(World Pool-Billiard Association)公式ルール

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