ビリヤードをしていると、
「もう少し手球を右に走らせたい」
「クッションに当たったあと、違う方向へ出したい」
と思うことがあります。
そんなときに使われるのが、手球の**「ひねり」**です。
ひねりを使えるようになると、手球の動きを変えられるため、次の球を狙いやすい場所へ手球を運ぶなど、ショットの選択肢が増えてきます。
ただ、初心者にとっては、
「右を撞いたら右へ行くの?」
「どこを撞けばいいの?」
「普通に撞いたときと何が違うの?」
など、少し分かりにくい技術でもあります。
私自身、ひねりはクッションショット以上に難しい部分があると思っています。
この記事では難しい理論には深入りせず、手球のどこを撞くと、どんな回転がかかるのかという基本から紹介します。
ビリヤードの「ひねり」とは?
ひねりとは、手球の中心より右側や左側を撞いて、手球に横方向の回転を与えることです。
手球を上から見たとき、
中心を撞く → 横回転をほとんど与えない
右側を撞く → 右方向のひねり
左側を撞く → 左方向のひねり
というのが基本です。

まずは、この3つを覚えるだけで十分です。
ただし、実際のショットでは上下の打点と組み合わせることもあるため、ひねりの世界はもっと複雑です。
最初から全部覚えようとせず、まずは左右の違いから理解するのが分かりやすいと思います。
右ひねりと左ひねり
右ひねりでは、手球の中心より右側を撞きます。
すると、手球を上から見た場合、横方向の回転が加わります。
左ひねりはその反対で、手球の中心より左側を撞きます。
ここで初心者が勘違いしやすいのが、
「右を撞けば、手球がそのまま右へ進む」
というイメージです。
ひねりは、単純に手球を右や左へ曲げるためのものではありません。
特に分かりやすく効果が現れるのが、手球がクッションに当たったときです。
クッションに当たると違いが分かりやすい
ひねりの効果を体感しやすいのが、クッションを使ったショットです。
左右のひねりを加えると、手球がクッションに接触したときに横回転の影響を受けます。
そのため、同じような角度でクッションに入ったつもりでも、
ひねりなし
右ひねり
左ひねり
では、クッションから出ていく手球のコースが変わります。

前回の記事では、「入射角と反射角はおおよそ同じ」というクッションショットの基本を紹介しました。
しかし、ひねりを使うと、その基本的なコースから手球を意図的に変化させることができます。
だから便利なのですが、その分難しくなります。
ひねりを使うと狙いも難しくなる
「だったら、どんどんひねればいいのでは?」
と思うかもしれません。
ところが、そう簡単ではありません。
手球の中心から外れたところを撞くと、横回転だけでなく、手球の進む方向にもズレが生じることがあります。
さらに、ショットの強さ、キューの角度、撞く位置、クロスの状態などによっても手球の動きは変わります。
つまり、
「右を撞いたから、いつも同じように動く」
とは限りません。
ひねりを強くしようとして、手球の端ギリギリを撞けば、ミスキューもしやすくなります。
このあたりが、ひねりの難しいところです。
ひねりは次の球を狙うためにも使う
ひねりは、単にクッションからの反射角を変えるだけではありません。
ビリヤードでは、今狙っている球を入れるだけでなく、その次の球をどう狙うかも重要です。
たとえば的球をポケットしたあと、手球がそのまま進むと次の球を狙いにくい場所へ行ってしまうことがあります。
そこでひねりや上下の回転などを利用して、手球の進むコースを調整します。
うまく使えるようになると、
「球を入れる」+「次に撞きやすい場所へ手球を運ぶ」
ということができるようになります。
これがビリヤードの面白いところでもあります。
初心者は無理にひねらなくてもいい
ひねりを使っている上手な人を見ると、自分も使ってみたくなると思います。
ただ、初心者のうちは無理にひねりを使う必要はありません。
まずは手球の中心付近を撞いて、狙った方向へ安定して手球を出せることの方が大切だと思います。
中心を狙ったつもりでも、実際には少し右や左を撞いてしまうこともあります。
そこへ意図的なひねりまで加えると、さらに難しくなります。
まず普通のショットを安定させて、そのあと少しずつひねりを試すくらいで十分です。
初心者におすすめのひねりの練習方法
最初は球をポケットすることを考えず、手球の回転を見るだけでも面白いです。
たとえば、手球をクッションへ向かって撞きます。
まず中心付近を撞いて、どこへ返ってくるか確認します。
次に、同じくらいの強さで手球の右側を少しだけ撞いてみます。
最後に、左側も試します。
すると、
「右を撞くとこうなるのか」
「左だとこっちへ出るのか」
という違いが分かってきます。
いきなり大きくひねるのではなく、中心から少しだけ左右へ打点をずらすところから始めるのがおすすめです。
同じ配置、同じくらいの強さで何度も試すと、違いがより分かりやすくなります。
クッションショットと組み合わせると面白い
ひねりの面白さが分かってくると、前回紹介したクッションショットの見方も変わってきます。
ひねりを使わない場合は、
「この角度でクッションに入ったら、この辺に返ってくる」
と考えます。
そこから、
「ここで少し右ひねりを入れたらどうなる?」
と考えられるようになると、手球のコースの選択肢が増えてきます。
ただし、
クッションへの角度 × 撞く強さ × ひねり
を同時に考える必要があるので、一気に難しくなります。
まずはひねりなしのクッションショットを覚えて、その後に少しずつひねりを加えてみるのが分かりやすいと思います。
ひねりを使わない基本的なクッションショットについては、**「ビリヤードのクッションショットの狙い方は?初心者向けに解説」**で詳しく紹介しています。
ひねりは感覚を覚えることも大切
ひねりには理論があります。
ただ、実際に使えるようになるには、知識だけではなく経験も大切だと思います。
同じ配置で、
中心 → 少し右 → もう少し右
と打点を変えてみるだけでも、手球の動きが変わります。
そして、
「これくらいひねると、この辺に来る」
という自分なりの感覚が少しずつできてきます。
最初から完璧にコントロールするのは難しいですが、だからこそ狙ったとおりに手球が動いたときは気持ちがいいものです。
まとめ
ビリヤードの「ひねり」とは、手球の中心より右側や左側を撞き、横方向の回転を与える技術です。
右側を撞けば右ひねり、左側を撞けば左ひねりになります。
ひねりを使うと、特にクッションに当たったあとの手球のコースを変化させることができます。
さらに、次の球を狙いやすい位置へ手球を運ぶためにも使われます。
ただし、ひねりを使うと手球の動きは複雑になり、狙いも難しくなります。
初心者のうちは、まず中心付近を安定して撞けるようにしてから、
中心 → 少し右 → 少し左
と少しずつ試してみるのがおすすめです。
ひねりを覚えると、ビリヤードで考えられる手球のコースが一気に増えてきます。

