ビリヤードの押し球・引き球とは?打点と手球の動きを初心者向けに解説

ビリヤードの押し球と引き球で、手球の打点と的球に当たったあとの動きの違いを示したイラスト ビリヤード

ビリヤードの押し球・引き球とは?

ビリヤードを始めたばかりのころは、

「的球に当たったあと、なぜ手球が前へ進むの?」
「上手な人みたいに、手球を自分の方へ戻したい」

と思うことがあります。

そこで覚えておきたいのが、押し球と引き球です。

簡単にいうと、

押し球は、的球に当たったあとも手球を前へ進ませるショット。

引き球は、的球に当たったあとに手球を後ろへ戻すショットです。

どちらも、手球の打点と回転が大きく関係しています。

「ひねり」が手球の左右を撞いて横回転を与える技術なのに対して、押し球・引き球では主に手球の上下の打点を使います。

ビリヤードの押し球・中心撞き・引き球の打点と、的球に当たったあとの手球の動きを示した図

押し球とは?

押し球では、基本的に手球の中心より上側を撞きます。

すると手球に前方向の回転がかかり、的球に当たったあとも手球が前へ進みやすくなります。

たとえば、的球をポケットしたあと、その先に次に狙いたい球がある場合。

手球を前へ進ませることで、次のショットを狙いやすい位置へ運べることがあります。

ただし、上を撞けば必ず同じ距離だけ進むわけではありません。

撞く強さ、的球に当たる厚み、手球と的球の距離などによって、手球の動きは変わります。

引き球とは?

引き球は、基本的に手球の中心より下側を撞きます。

手球にバックスピンを与え、その回転が残った状態で的球に当たると、手球が後ろへ戻ってきます。

ビリヤードを始めると、一度はやってみたくなるショットではないでしょうか。

きれいに的球がポケットへ入り、その直後に手球がスーッと戻ってくると、かなり気持ちがいいです。

ビリヤードの押し球・中心撞き・引き球について、手球の打点と的球に当たったあとの動きの違いを示した図

ただし、引き球は単純に手球の下を撞けば成功するわけではありません。

下を撞こうとしすぎるとミスキューすることがありますし、バックスピンが的球へ届くまでに弱くなれば、思ったほど戻ってこないこともあります。

「下を撞いたのに戻ってこない」のはなぜ?

初心者のころに起こりやすいのが、

「ちゃんと下を撞いたはずなのに、手球が戻ってこない」

というケースです。

これは珍しいことではありません。

手球にバックスピンをかけても、クロスとの摩擦によって回転の状態は変化していきます。

そのため、的球までの距離が長かったり、撞き方や強さによっては、的球へ到達するころには十分なバックスピンが残っていないことがあります。

また、「下を撞いているつもり」で、実際にはそれほど下を撞けていないこともあります。

最初から大きく戻そうとするより、まずは短い距離で練習する方が分かりやすいです。

引き球で手球が跳ねることもある

引き球を狙って手球の下を撞いたとき、

「手球が少し跳ねてしまった」

という経験はないでしょうか。

手球の下を狙いすぎたり、キューの角度が必要以上についていたりすると、意図せず手球が跳ねることがあります。

以前の記事でも紹介しましたが、私自身も引き球を狙ったときに手球が跳ねてしまうことがあります。

これはジャンプショットを狙っているわけではありません。

引き球を強くかけようとして打点やキューの角度が極端になった結果、手球が浮いてしまうことがあります。

引き球で手球が跳ねる原因については、**「ビリヤードのジャンプショットはファール?打ち方と注意点」**でも紹介しています。

押し球と引き球は次の球のために使う

押し球や引き球を覚える目的は、単に手球を前後へ動かして楽しむことだけではありません。

実戦では、次に狙う球のために手球をコントロールすることが重要です。

たとえば、

的球を入れたあとに手球を前へ出したいなら押し球。

手球を手前側へ戻したいなら引き球。

というように使い分けます。

さらに上達すると、左右のひねりと組み合わせて、より細かく手球の位置をコントロールするようになります。

左右の回転については、**「ビリヤードのひねりとは?右・左回転の違いを初心者向けに解説」**で詳しく紹介しています。

つまり、

上下の回転=押し球・引き球
左右の回転=ひねり

と考えると、初心者にはイメージしやすいと思います。

初心者におすすめの練習方法

まずは、手球と的球をほぼ一直線に置いて練習するのがおすすめです。

最初は中心付近を撞きます。

次に、中心より少し上を撞いて、的球に当たったあとの手球を観察します。

最後に、中心より少し下を撞いてみます。

同じような配置で、

上 → 中心 → 下

と打点を変えることで、手球の動きの違いが分かりやすくなります。

特に引き球は、最初から「手球を1メートル戻そう」と考えなくても大丈夫です。

最初は10cmでも20cmでも後ろへ戻れば成功くらいの気持ちで練習すると、打点と回転の関係をつかみやすくなります。

まずは手球の動きを見てみよう

押し球や引き球を練習するときは、的球が入ったかどうかだけを見るのではなく、その後の手球を見ることが大切です。

「上を撞いたらどこまで進んだか」

「下を撞いたらどれくらい戻ったか」

「同じ打点でも、強さを変えるとどうなったか」

こうした違いを見ていると、少しずつ手球の動きが予測できるようになります。

私もビリヤードの面白さの一つは、球を入れることだけではなく、撞いたあとに手球が自分のイメージした場所へ動いてくれることだと思っています。

狙った球が入り、さらに手球まで思った位置に止まったときは気持ちがいいものです。

まとめ

押し球と引き球は、手球の回転を利用して、的球に当たったあとの手球をコントロールするショットです。

基本的には、

中心より上を撞く → 押し球
中心付近を撞く → 基本となるショット
中心より下を撞く → 引き球

と覚えると分かりやすいです。

ただし、実際の手球の動きは打点だけで決まるわけではありません。

撞く強さ、的球までの距離、的球への当たり方などによっても変わります。

最初は難しく考えず、同じ配置で打点を少しずつ変えて、手球がどう動くのかを見るところから始めてみてください。

押し球と引き球が使えるようになると、「球を入れる」だけだったビリヤードから、「次の球のために手球を動かす」ビリヤードへ一段面白さが広がります。

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