ビリヤードをしていると、片手だけに手袋をしている人を見かけることがあります。
しかも、よく見ると普通の手袋とは少し形が違います。
「なぜ片手だけ?」
「寒いわけでもないのに、何のため?」
「上手な人が使う道具なの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、ビリヤードの手袋には、ショットを安定させるための大切な役割があります。
この記事では、ビリヤード用グローブの効果や付ける手、種類、初心者にも必要なのかを分かりやすく解説します。
ビリヤードで手袋をするのはなぜ?
ビリヤードで手袋をする最大の理由は、キューの滑りを良くするためです。
ビリヤードでは、片手でキューを握り、もう片方の手でキューを支えます。
キューを支える手は「ブリッジ」と呼ばれる形を作り、その上をキューが前後に動きます。
このとき、手とキューの間に摩擦が大きいと、キューが引っかかってスムーズに動かないことがあります。
そこで役立つのが、ビリヤード専用のグローブです。
グローブを付けることで、手の表面の状態に左右されにくくなり、キューを滑らかに動かしやすくなります。
特に、手汗をかきやすい人や、湿気の多い時期にプレーする人には便利な道具です。
ちなみに、キューの滑りを良くするグローブと、キューの先端に塗るチョークは、役割がまったく異なります。
グローブは手とキューの摩擦を減らすための道具ですが、チョークはキュー先端のタップと手球の間で滑りが起きるのを防ぐための道具です。
「チョークは何のために塗るの?」と疑問に思った方は、関連記事「ビリヤードのチョークは何のため?効果と正しい塗り方」もご覧ください。
ビリヤードのグローブにはどんな効果がある?
① キューがスムーズに動く
グローブの一番大きな効果は、キューの動きを滑らかにすることです。
キューを前後に動かしたとき、途中で引っかかるような感覚があると、狙った方向にまっすぐ撞きにくくなります。
グローブを使うことで摩擦を抑え、ストロークを安定させやすくなります。
② 手汗や湿気の影響を減らせる
ビリヤードは屋内で行うことが多いスポーツですが、手汗や湿気の影響を受けることがあります。
普段はスムーズにキューが動いていても、汗をかくと急に滑りが悪くなる場合があります。
グローブは、こうした手の状態による変化を小さくするためにも役立ちます。
③ 毎回同じ感覚で撞きやすくなる
ビリヤードでは、同じフォームやストロークを繰り返すことが大切です。
しかし、手の滑り具合が毎回違うと、ショットの感覚も変わってしまいます。
グローブを使用すれば、キューが手に触れる部分の状態を一定に保ちやすくなります。
もちろん、グローブを付けるだけで上達するわけではありません。
それでも、余計な引っかかりを減らすことは、安定したショットにつながります。
グローブは右手と左手、どちらに付ける?
ビリヤードのグローブは、基本的にキューを支える側の手に付けます。
右利きで右手にキューを持つ人なら、左手です。
反対に、左利きで左手にキューを持つ人なら、右手です。
ここは初心者が間違えやすいポイントかもしれません。
グローブはキューを握る手ではなく、キューを滑らせるためのブリッジを作る手に付けます。
ただし、利き手と実際にキューを持つ手が必ず一致するとは限りません。
迷った場合は、自分がキューを支えている方の手に付けると覚えておきましょう。
なぜ指が3本だけの手袋があるの?
ビリヤード用グローブを見ると、親指、人差し指、中指の3本を中心に覆うタイプが多くあります。
普通の手袋とは形が違うため、不思議に思うかもしれません。
これは、キューが触れる部分を中心に滑りやすくするためです。
ブリッジを作るとき、キューは主に親指や人差し指などの周辺を通ります。
そのため、必ずしも手全体を覆う必要はありません。
また、指先が開いているタイプもあります。
指先を出すことで、ラシャに触れる感覚を残したり、ブリッジを作るときの感覚を調整したりできます。
どの形がよいかは、手の大きさや好み、普段使うブリッジによって変わります。
初心者でもグローブを使っていいの?
もちろん使って大丈夫です。
グローブは上級者だけの道具ではありません。
むしろ、キューが手に引っかかって困っている初心者にとっては、便利な道具といえます。
ビリヤードを始めたばかりの頃は、フォームやキューの動かし方に慣れていません。
その状態でキューの滑りまで悪いと、ストロークを安定させるのが難しくなります。
グローブによって引っかかりが軽減されれば、フォームや狙い方に集中しやすくなります。
「初心者なのに手袋をするのは大げさかな?」
そんな心配をする必要はありません。
自分がプレーしやすくなるなら、遠慮せずに使ってよい道具です。
グローブを使わない人もいるのはなぜ?
一方で、ビリヤードを長く続けている人でも、グローブを使わない人はいます。
その理由は、素手の感覚を好む人もいるからです。
手汗が少なく、キューの滑りに問題がなければ、必ずしもグローブは必要ありません。
また、素手でブリッジを作る感覚に慣れている人は、グローブを付けるとかえって違和感を覚えることもあります。
つまり、グローブを付けているかどうかで、プレイヤーの上手さは判断できません。
自分にとって使いやすいかどうかが重要です。
ビリヤード用グローブの種類
ビリヤード用グローブには、いくつかの種類があります。
3本指タイプ
親指、人差し指、中指を中心に覆うタイプです。
キューが触れる部分をカバーしやすく、ビリヤード用としてよく見かける形です。
指先が開いているタイプ
指先部分が開いており、ラシャに直接触れる感覚を残しやすいタイプです。
指先の感覚を大切にしたい人に向いています。
5本指タイプ
手全体を覆うタイプです。
手汗の影響を広い範囲で抑えたい人などに選ばれています。
いずれも、重要なのは手に合っていることです。
大きすぎると布が余り、小さすぎると窮屈に感じる場合があります。
グローブを選ぶときのポイント
初めてグローブを選ぶ場合は、次の点を確認しましょう。
- 自分がブリッジを作る手に対応しているか
- 手のサイズに合っているか
- キューが滑らかに動くか
- 指先が開いている方が使いやすいか
- 手首の締め付けが強すぎないか
特に注意したいのは、左右の違いです。
製品によっては右手用と左手用が分かれています。
「右利き用」という表示だけで判断せず、実際にどちらの手へ装着する商品なのか確認してから購入しましょう。
ビリヤード用グローブには、素材や形状、価格帯の異なるさまざまな製品があります。
購入する前に、グローブの種類や選び方をもう少し詳しく知りたい方は、外部サイト「ビリヤードの教科書」のグローブ解説記事も参考になります。
特に、手汗や湿気による滑りの違いなど、自分にグローブが必要か判断する際の参考になるでしょう。
グローブを付けるデメリットはある?
グローブにはメリットがある一方、注意点もあります。
まず、素手とは感覚が変わることです。
初めて付けたときは、滑りが良すぎるように感じる人もいるでしょう。
また、サイズが合っていないと、布がずれたり、ブリッジを作りにくくなったりする場合があります。
さらに、汗を吸ったグローブを長期間使い続けると、汚れや臭いが気になることもあります。
洗濯やお手入れは、製品の表示に従って行いましょう。
グローブは消耗品でもあるため、滑りが悪くなったり、破れたりした場合は交換を検討してください。
グローブがなくてもビリヤードはできる?
もちろんできます。
グローブはビリヤードをするための必須アイテムではありません。
実際に、素手でプレーしている人もいます。
まずはグローブなしでプレーしてみて、キューの滑りに不満がある場合に試してみるのもよいでしょう。
ただし、手汗でキューが引っかかる状態を我慢し続ける必要はありません。
初心者だからこそ、使いやすい道具を取り入れるという考え方もあります。
なお、ビリヤードには、手袋以外にもショットを補助する道具があります。
その代表例が、手の届きにくい場所にある手球を撞くときに使用する「メカニカルブリッジ(レスト)」です。
グローブは手で作るブリッジの滑りを良くする道具ですが、メカニカルブリッジは手の代わりにキューを支える道具です。
詳しくは、関連記事「ビリヤードのキューを支える棒とは?名前・使い方・必要な場面を初心者向けに解説」をご覧ください。
まとめ|ビリヤードの手袋はキューを滑らかに動かすための道具
ビリヤードで手袋をする理由は、キューの滑りを良くし、ストロークを安定させやすくするためです。
今回のポイントをまとめます。
- グローブはキューの滑りを良くするために使う
- 手汗や湿気による引っかかりを軽減できる
- 基本的にはキューを支える手に付ける
- 右手で撞く人は左手、左手で撞く人は右手が基本
- 初心者でも使って問題ない
- グローブを使わない上級者もいる
- 必須ではないため、自分に合うかどうかで判断すればよい
ビリヤード場で片手だけ手袋をしている人を見かけたら、ぜひその理由を思い出してみてください。
何気なく見える道具にも、プレーを安定させるための工夫が隠されています。
