サッカーの試合を見ていると、主審が1人、副審が2人いることは知っている方も多いと思います。
では、もう1人の審判員がいることをご存じでしょうか?
テレビでサッカーを見ていると、選手交代の際に番号の書かれたボードを掲げたり、アディショナルタイムを表示したりしている人がいます。
この人が「第4の審判員」です。
私もサッカーの審判について勉強する中で、第4の審判員が具体的にどのような仕事をしているのか気になりました。
実は、単に選手交代のボードを掲げるだけではありません。
今回は、サッカーの第4の審判員の役割や仕事内容について、初心者の方にも分かりやすく解説します。
第4の審判員とは?
第4の審判員とは、主審や副審をサポートしながら、試合を円滑に進めるための審判員です。
英語では「Fourth Official(フォース・オフィシャル)」と呼ばれています。
サッカーの審判員は、一般的に次のような構成で試合を担当します。
| 審判員 | 主な役割 |
|---|---|
| 主審 | 試合全体を管理し、反則などを判定する |
| 副審(2人) | オフサイドやボールがラインを出た際の判定などを援助する |
| 第4の審判員 | 選手交代やベンチ周辺の管理などを担当する |
ただし、すべての試合に第4の審判員がいるわけではありません。
少年サッカーや地域の大会などでは、主審と副審だけで試合を行う場合もあります。
第4の審判員を配置するかどうかは、競技会の規定などによって決まります。
第4の審判員はどこにいる?

第4の審判員は、通常、ピッチの外にあるハーフウェーライン付近、両チームのベンチに近い場所で活動します。
主審や副審とは異なり、基本的にピッチの中を走り回ることはありません。
その代わり、ベンチや交代選手、監督などの様子を確認しながら、試合をサポートしています。
テレビ中継では、選手交代の際などに映ることが多いですね。
第4の審判員の主な仕事内容
① 選手交代の手続きを管理する
第4の審判員の仕事として、最も分かりやすいのが選手交代です。
交代が行われる際には、次のような対応をします。
- 交代する選手の確認
- 交代選手の用具の確認
- 交代手続きの管理
- 必要に応じて交代ボードの表示
選手交代は、チームが希望すればいつでも自由にできるわけではありません。
原則としてプレーが停止しているときに、主審の承認を受けて行われます。
第4の審判員は、こうした手続きが適切に行われるようにサポートします。
② アディショナルタイムを表示する
試合の終盤になると、番号の表示されたボードを掲げている審判員を見かけます。
これは、アディショナルタイムの最低時間を知らせるためのものです。
例えば「3」と表示された場合、少なくとも3分間の追加時間があることを意味します。
ここで重要なのは、アディショナルタイムを決めるのは第4の審判員ではなく、主審だということです。
第4の審判員は、主審が示した時間を表示します。
また、表示された時間は最低限の追加時間です。
そのため、3分と表示されたからといって、必ず3分ちょうどで試合が終了するわけではありません。
③ 監督やコーチなど、ベンチ周辺を管理する
第4の審判員は、テクニカルエリアの監視も担当します。
テクニカルエリアとは、監督やコーチなどが試合中に指示を出すことができる、ベンチ周辺の指定された区域のことです。
試合が白熱すると、監督やコーチが興奮して抗議する場面もあります。
第4の審判員は、ベンチ周辺で問題となる行動があった場合に、主審へ知らせる役割を担います。
ただし、最終的な懲戒処置の判断は主審が行います。
④ 選手の用具を確認する
第4の審判員は、選手や交代選手の用具確認も行います。
例えば、交代して入る選手が適切な用具を身につけているかなどを確認します。
サッカーでは、安全上の理由から危険な装身具を着用することは認められていません。
こうした確認も、安全に試合を進めるための大切な仕事です。
⑤ 主審が見えなかった出来事を知らせる
第4の審判員は、ピッチの外にいるからといって、試合中のプレーを見なくてよいわけではありません。
主審や副審が確認できなかった出来事について、必要に応じて主審を援助することもあります。
例えば、ベンチ付近で問題となる行動が起きた場合などです。
ただし、試合の判定を最終的に決定する権限は主審にあります。
主審がケガをしたら第4の審判員が代わる?
実は、これも第4の審判員に関係する重要な役割です。
試合中に主審が負傷するなどして、審判を続けられなくなる可能性があります。
そのような場合に備えて、第4の審判員が主審の代わりを務めることがあります。
ただし、必ず第4の審判員が主審になるとは限りません。
誰が代わりを務めるかは、試合前に競技会規定などに基づいて決められています。
つまり、第4の審判員は、状況によってはピッチに入って主審を担当する可能性もあるのです。
第4の審判員はイエローカードやレッドカードを出せる?
ここも気になるところです。
第4の審判員は、監督やコーチなどの不適切な行動を確認した場合、主審に伝えることができます。
しかし、通常の第4の審判員としての立場で、自分の判断だけでイエローカードやレッドカードを提示するわけではありません。
警告や退場などの懲戒処置を決定するのは主審です。
第4の審判員は、その判断をサポートする立場にあります。
少年サッカーにも第4の審判員はいる?
少年サッカーでは、必ずしも第4の審判員が配置されるわけではありません。
特に小学生の8人制サッカーでは、11人制とは異なる審判体制で試合が行われることがあります。
大会によっては、主審1人で担当する場合や、補助審判を配置する場合もあります。
ここで注意したいのは、8人制サッカーの補助審判と、11人制サッカーの第4の審判員は、同じものとは限らないということです。
補助審判の具体的な仕事については、大会規定を確認する必要があります。
少年サッカーの審判を担当する場合は、試合前に自分の役割を確認しておくと安心です。
第4の審判員は目立たないけれど重要な存在
第4の審判員は、主審や副審に比べると目立つ機会が少ないかもしれません。
しかし、選手交代やベンチの管理、アディショナルタイムの表示など、試合を円滑に進めるための重要な仕事を担当しています。
試合を観戦するときに第4の審判員の動きを見てみると、これまで気づかなかった役割が見えてくるかもしれません。
まとめ
第4の審判員は、単に交代ボードを掲げるだけの人ではありません。
主な役割をまとめると、次のとおりです。
- 選手交代の手続きを管理する
- アディショナルタイムの最低時間を表示する
- テクニカルエリアを監視する
- 選手や交代選手の用具を確認する
- 主審が見逃した出来事などについて援助する
- 必要な場合には、定められた手順に従って他の審判員の役割を引き継ぐ
サッカーの試合は、主審や副審だけでなく、さまざまな人の協力によって成り立っています。
第4の審判員も、その大切な一員です。
関連記事
副審の仕事について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
サッカーの副審はどこに立つ?走る位置・立ち位置を初心者向けに解説
参考資料
※本記事は2026/27サッカー競技規則を参考に作成しています。大会独自の運用がある場合は、各大会の規定を確認してください。

コメント