十二指腸潰瘍を放置した私の体験談
私は20歳頃に十二指腸潰瘍を経験しました。
最終的には激しい腹痛で救急搬送され、緊急手術を受けることになったのですが、最初からそれほど強い症状があったわけではありません。
始まりは、空腹時に感じる腹痛でした。
当時の私は、それが十二指腸潰瘍の症状だとは思っていませんでした。
この記事では、なぜ私が腹痛を長期間放置してしまったのか、そしてその後どうなったのかを、私自身の経験として書いてみたいと思います。
※この記事は私個人の体験談です。症状や経過には個人差があります。腹痛など気になる症状がある場合は、医療機関に相談してください。
最初は「お腹が空くと痛い」程度だった
当時、私は浪人生活を送っていました。
その頃から、お腹が空いてくると腹痛を感じるようになりました。
ただ、不思議なことに何か食べると痛みが治まるのです。
しかも、食べる量は少しで大丈夫でした。
お腹が痛くなったら、小さい菓子パンなどを食べる。
すると楽になる。
そんなことを繰り返していました。
痛みがずっと続くわけではなかったため、「何か食べれば大丈夫」と考えてしまったのだと思います。
なぜ病院へ行かなかったのか
今振り返れば、この時点で病院へ行っていればよかったと思います。
しかし当時は、何か食べれば痛みが治まっていました。
しかも私はまだ20歳くらいでした。
「若いし、大きな病気ではないだろう」
そんな感覚もあったと思います。
ただ、今振り返ると、一番大きかったのは**「何か食べると痛みがなくなる」**ということでした。
もし痛みがずっと続いていたら、生活にも支障が出ますし、「これはおかしい。病院に行こう」と考えていたと思います。
ところが私の場合は、お腹が痛くなっても、少し食べると痛みがなくなる。
もちろん、今考えれば「治った」わけではありません。
しかし当時の私は、**「食べれば治る」**と考えてしまっていました。
これが一番厄介だったと思います。
そのため、病院に行くという考えはまったくありませんでした。
親にもお腹が痛くなることは伝えていました。
ただ、そのときも、
「お腹が痛くなるけど、食べると治る」
という伝え方をしていました。
今思えば、この「治る」という伝え方も良くなかったと思います。
親からしても「食べれば治る」と言われれば、すぐに病院へ行ったほうがいいとは考えにくかったのかもしれません。
そして当時は、受験勉強をしていた時期でもありました。
病院へ行くことよりも、目の前の生活を優先してしまいました。
こうして私は、腹痛がある生活にだんだん慣れてしまいました。
半年以上、腹痛のある生活が続いた
症状はすぐにはなくなりませんでした。
空腹になると痛い。
食べると楽になる。
また空腹になると痛くなる。
この状態が半年以上続きました。
それでも私は病院へ行きませんでした。
今考えると、「痛みがあることが普通」になってしまっていたのだと思います。
人間は不思議なもので、同じ症状が長く続くと、それに慣れてしまうことがあります。
私の場合もそうでした。
大学に合格してからも症状は続いた
その後、私は大学に合格しました。
環境が変われば腹痛もなくなるのではないか。
そんな期待もあったと思います。
しかし、腹痛は続きました。
それでも私は、これまでと同じように痛くなったら何かを食べてやり過ごしていました。
結果として、最初に症状を感じてからかなり長い期間、病院へ行かない状態が続くことになります。
そして突然、激しい腹痛が起きた
そんな生活を続けていたある日、それまでとは明らかに違う激しい腹痛が起きました。
いつものように「何か食べれば治る」という痛みではありませんでした。
最終的には救急車で病院へ運ばれることになりました。
そして、そこで緊急手術を受けることになります。
それまで私は「食べれば治るから大丈夫」と思っていました。
しかし、私の場合は大丈夫ではありませんでした。
「食べれば治る」が病院へ行かない理由になっていた
私が十二指腸潰瘍を長期間放置してしまった一番の理由は、これだったと思います。
食べれば痛みが治まる。
痛みがなくなれば、人は安心します。
私もそうでした。
しかし、痛みが一時的に治まることと、原因がなくなっていることは別です。
私はそれを身をもって経験することになりました。
今振り返って思うこと
あれから20年以上が経ちました。
現在も毎年胃カメラを受けています。
過去の手術の影響で「胃変形」と言われていますが、幸い現在は特に大きな問題なく生活できています。
だからこそ、当時のことを振り返ると、
「なぜあれだけ長い間、病院へ行かなかったんだろう」
と思います。
ただ、当時の自分にとっては「何か食べれば治る腹痛」だったのです。
同じような経験をしている人にとって、私の体験が一つの参考になればと思い、この記事を書きました。
発症から救急搬送、手術、その後の経過までについては、こちらの記事で詳しく書いています。
